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記事: 仕事の所作

仕事の所作

仕事の所作

 

何年も前の話ですが、グーグルが開発したAI

世界トップクラスのプロの棋士と対局をしたときの話です。

 

 

私は囲碁に関して全く無知なので、

その対局そのものに感想を述べることは出来ないのですが、

このニュースで私の興味を引いたのは、そのプロ棋士の対局前の言葉でした。

 

 

それは、

「もし私が負けたとしても、コンピューターが囲碁の美しさ、

人間の美しさを理解して打つわけではないので、囲碁の価値は続くだろう」

と言ったのです。

 

 

コンピューターには真似できない人間の美しさって何だろうと考えました。

 

 

私には「美」の定義について語ることは出来ませんが、

囲碁の美しさや人間の美しさと言われて、囲碁を打つ時の動作などの

「しなやかさ」を想像しました。

 

これは長年にわたる心の修行から得られたプロならではの

動作なのかもしれません。

 

それはきっと、機械には「動作」という表現の動きしかありませんが、

人間には「所作」という動きもあるからなのだと思います。

 

 

そしてもう一つは、勝つことだけが目的ではなく、

囲碁をしている自分自身の存在意義を理解していること、

これも人間にしかない誇りなのかなと思いました。

 

 

 

白鵬が横綱時代に

「勝てばいいのか、横綱らしい勝ち方をしろ」

と批判を浴びたのも、横綱としての存在意義を

ファンは求めているのかもしれません。

 

 

 

私の仕事において美しい所作とは何か、

私の仕事の美しさや人間の美しさを理解して働くとはどういうことか。

 

 

永遠の課題です。

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